2008-07-24
2008-02-06
徳永英明 真価はこれから VOCALIST のその後
僕が好きだったアーティストの一人に徳永英明がいた。
VOCALISTという女性アーティストのカバーアルバム3部作で300万枚を達成しそうな勢いで大成功を収め、今やメディアにも引っ張りだこである。しかし徳永英明が好きだったのにもかかわらず僕はこのアルバムを持っていなし、聞いたことも無い。これからも機会があれば聞きたいと思うがテレビで聞ければ十分というのもある。
徳永英明の声は二度変わったのではないかと思う。20代の声は非常に澄んでいて伸びやかで透明感があって、女性っぽい感じがした。90年代初頭に彼は病気を患いポリープだなんだと災難が襲ったのだが、この頃の声はかつての透明感が消え、低くなったのではないがにごり感が出てきてハスキー感が増している。厚生年金会館と代々木体育館と2度ほど聞きに行ったのはこの頃だ。たぶん皆そうだけどだいぶCDとは違う印象を受けた、低音があまり出ず高く張るところだけやたら強調していて辛そうな声の出し方だった。
病気もそうなんだけど彼はCDセールスも奈落を経験している。全盛期とは程遠い売れ行きだった時が。実は僕が徳永英明が好きだったのはこの頃なのだ。詩には宗教的な不思議な意味合いが込められ、番組、CMタイアップ曲も無くなり、安っぽいラブバラード感が息を潜め非常に宇宙的な詩だったり、下手すればさだまさし的になりかねない様なそんな曲が多くなった。アルバム「太陽の少年」あたりかな、急速に失速していく、話題にもならない。
彼は時代を読む天才だ、バラード全盛時に時代に乗り、最近のカバーブームの火付け役になったし。 でも、僕は、あのぼろぼろになって出ずらそうな声を精一杯張り上げて全く流行に左右されない自分独自の世界を歌い切っていた低迷期の徳永英明が大好きだった。
20代の澄んだ張りのある声はもう無い。今、テレビで見ても一緒にデュエットしても相方のほうがうまい(特に中島美嘉、一青窈とのデュエットはあからさまだった)でももう徳永英明は歌唱力で聞かせるアーティストではない気がする、一度地獄を見た、また天使の光も見たであろう不死鳥の如く40代半ばにして見事に復活した魂の叫びを聞かせて欲しいそのためには少々声が出ずらくてもそれこそが彼の最大のセールスポイントだ。
物悲しくて切ないブレスは20代の美声を圧倒的に凌駕している、二度目の声変わりのような気がする「生かされている限り歌いたい」彼はそう言った。彼の今度出すオリジナルアルバムなら聞いてみたい。


